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栄枯盛衰 VOL.4 – NO.289

軍艦島のダボ

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす・・・」

平家物語の語り出しの一節である。

新しい年が始まった。

年末の31日から、長崎、佐賀、博多と旅行をしてきた。

31日早朝に静岡を立って、昼少し過ぎに長崎に着いてグラバー邸を最初に見学した。

この時、昼食はチャンポン麺を食べようと計画していた『四海樓』は休店していて、ついにこの旅行中、チャンポン麺は食いそびれた。

休店中だった「四海樓」

グラバー邸は初めての見学だ。

静岡の高校の僕らの時代の修学旅行は普通九州であったが、僕らは中学と同じく京都・大阪を廻ったので、長崎は初めての旅となった。

グラバー邸全景

初日(12月31日)は一寸市中を廻って(坂の多い町にびっくり。高齢者は住むに大変な処と感じたが。。。)元旦の日は、軍艦島ツアーに行って来た。

通称軍艦島は、端島と呼ばれている島で、石炭の採掘によって栄え、消滅した島で周囲1200Mの小さな島に最盛期は約5300人もの人が住み、働き、閉山と共に無人島となってしまった島だ。

その姿が戦艦「土佐」に似ているので、軍艦島と呼ばれ、今では栄華の名残を見学する観光地になっている。

日本一テレビの普及率が高く、東京より人口密度が高く、神社もスナックも床屋も商店街まで、この島の中で完結していた隆盛も、今ではただ廃墟となり、正に諸行無常だ。

国のエネルギー政策の変更に依って、この島は衰退した。

今、問われている原子力エネルギーもその内転換するだろうが、それは何時決定され、どの様な社会に変化するのだろう?

波の具合で3割は上陸できないとの説明であった

軍艦島の名前の由来は戦艦「土佐」に似ているからとの事であったが、確か「土佐」は日本海海戦で活躍した「三笠」の後継艦として計画され(8.8艦隊)、それこそ三菱長崎造船所で建造されたが、ワシントン軍縮会議で廃船が決まり、標的艦としての使命を終えた後、名前の由来の土佐沖で自沈させられた悲運の戦艦です。

栄枯盛衰と言うなら、栄えて活躍した時代を過ぎて後、衰退と言う事だが、廃船で自沈とは悲しい。

 

自分の人生を考えた時、残りは少ないが、まだピークは来てないぞ!

戦艦「土佐」

されば、栄盛に向かって、未だ上り調子だ!

 

ここの処の気象は冷え込みが激しい。

特にかの方向(北東)からの風が冷たい。

日曜日(15日)富嶽カントリーに行って来た。

 

「寒風を 胸に抱きて クラブ振る」

ダボ・イトウ作

 

この句は、高浜虚子の

「春風や 闘志抱きて 丘に立つ」

の盗作です。

ここで冒頭の平家物語のさわりに戻る。

「但 春の夢の如し」

 

 

 

       記 ダボ・イトウ

One thought on “栄枯盛衰 VOL.4 – NO.289

  1. やっとたどり着きました。とはいっても自分では探せず結局、人の手借りました。 芥川賞か直木賞か…内容の濃い文章でびっくりじっくり何回も読み返さないと頭に入らないよ!こんな立派なブログ見てしまうと私、一言も書けない

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