ブログ「抗命(https://www.daiichi-printing.com/blog/04/10526/)」を書いたのは、2022年4月18日でした。(3年前になる。)
この時のダボの書きたかった事は、佐藤幸徳中将は兵士の人命を重んじて、絶対服従を命とする軍律に反しても、退却を独断で決めた。
一方で、駐日ロシア大使ミハイル・ガルージン氏が、ウクライナ軍事作戦の始まって間もなく報道された、ブチャでの一般市民の殺害は、デマであると言うロシア政府の見解を、日本駐在大使を終え、離日する時、氏は、政府見解を信じて(?)、強く、この殺害は「ウクライナのでっち上げ」と、声を大にしてインタビューに答えていた。
先月5月16日から、トルコのイスタンブールで、エルドアン大統領の仲介で、ウクライナ・ロシアの停戦会議が行われた。
この時、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領との直接会議を求めたが、プーチン大統領は参加しなかったので、トップ会談は実現しなかった。
ロシアの出席者は、プーチン大統領が全権を委ねているので、交渉は問題ないとの姿勢でした。
(歴史上、全権を委ねられた外交団はあまり例が無い。全てを上級の決の承諾の上の定結である。)
前述の佐藤幸徳中将も、長い軍歴の中で、忠実に命に服し、中将まで登り詰め、師団長の階級に出世した。(中将は親補職である。)
通常、師団の編成は、平時で、10,000人前後、戦時では、20,000人程になる。
「上官の命は⚫︎の命と心得よ」との精神が骨の髄まで染み込んで軍歴を務めてきた人物であろう。
組織と合い入れない人は、ラインから外れる。
※ ⚫︎花氏(NHK)
※ 三⚫︎氏(検察)
※ ⚫︎橋氏(財務省)
※ 石⚫︎氏(政界)
インパール作戦で、佐藤師団長は、上級司令部(河辺大将・牟田口中将)の退却命令が出ない中、補給が途絶え、戦死者より餓死者の続発で、軍令を得ずして独断退去して、兵の死を最大限少なく、と考えた。
永い精神構造の中で、最後の最後で、人命を優先したのである。(信念)
(※補給の不満も、大きな決断の原因となっている。)
幼少の時からの、教育されて来た「軍令に背かない」と言う精神でも、この時、単独で撤退を決めた。
なかなか出来ない。
(フィリピン軍14軍司令部が、台湾に、命が出ない前に後退してしまった、⚫︎永中将の話は論外である。)
ロシア外交団の、ウクライナ停戦会議の中に、「ブチャの殺害」はでっち上げだと話をして離日したミハイル・ガルージン氏が、外務次官として出席していた。
ロシアの軍事作戦で、ウクライナ側約8万人、ロシア側は正確な数は解らないが、約10万人程の人が亡くなっている。
この現実で、ミハイル・ガルージン氏が、人命を重んじて停戦を進めるか?今までの組織の一員として本国の意向に添った方向を取るか?人は、それぞれの「信念」である。
追記:
昨日、令和7年6月6日現在、両国の戦闘は続いている。
ミハイル・ガルージン氏の信念は、組織人としての信念が強かった!
記 ダボ・イトウ