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メモリット Vol.11-714

メモリット は造語です。

メモリー(記憶)とメリット(利点)を掛け合わせて、24年前に考えました。

その前年2月19日、前社長(伊藤勲 ダボの父親)が亡くなった。

この時、通夜と葬儀と、ダボは次男ですが、兄は東京在住でしたので、葬儀屋さん(自宅隣「はなぞの」)、お寺さん(東本願寺静岡別院)、お花屋さん(花の朝霧さん)、料理屋(浮月楼さん)、等の手配を経験した。

葬儀の後は、一段落と思いきや、相続手続、登記、年忌と、色々処理する事が多く、当然の事として、経験の無い事柄ばかりであるので、戸惑って、色々と選択肢に困った。

この様な経験をして、前述の「メモリット」を第一印刷の事業として始めた。

これは、リクルート社の結婚情報誌「ゼクシィ」の葬儀版の様な仕組みで作った。

基本的に3つの枠で構成されている。

1)斡旋 (料理屋、ホテル、式場)

2)仕入販売 (引出物、寺飾、返礼品)

3)紹介 (仏具、士業(相続の登記等))

新聞に載る訃報欄から、葬家にカタログをお送りして、法事会場の予約、引出物の手配、諸手続きのアドバイス等をお手伝いする事業でした。


この仕事は、2021年、3年前に一時中止した。

コロナ感染で時代が変わった。

特にコロナ感染の初期、志村けんさん、岡江久美子さんが亡くなって、旅行の自粛、三密の徹底、などの対策が広がり、社会の様子は一変した。

特に、葬儀関連の風習は、様変わりが激しかった。

通夜の儀式は、一般弔問者は焼香のみとなって、席に付く事は無くなった。

20年〜21年に掛けては、火葬場への人数制限までもが出る始末であった。

葬儀、告別式は、親族のみの家族葬が多くなり、葬儀会館も小型化で充分、の時代となった。

当然、七日の祓も少人数となり、又、止める(弁当仕様)有様で、メモリット事業は沈滞してしまったのである。


20世紀の終わり頃、21世紀の成長産業は、介護と仏事、と言われていた。

団塊の世代の高齢化、又、平均寿命からの死者の確定数が解っていたので、成長産業と言われていた。

世の中は、何でも想定通りにゆかない。

介護事業も、介護保険では賄えず、人手不足で問題は多く、自宅介護税制手当が厚い時代になっている。

葬儀分野では、死ぬ人の人数は予想通りであるが、今までの風習が変わってしまった。

「村八分」との言葉で、火事と葬式だけは何が有っても付き合うと言われていたが、コロナ感染は、この昔からの習慣、しきたりまでも変えてしまった。

これからの時代、一般家庭での葬儀は、小さい場所で少ない人数に、定着してしまうだろう。

新聞の訃報欄に載せる人も少なくなり、黒枠広告もガタ減りである。

でも、風習が変わると言うことは、新しい事業の展開も始まると言う事だ。

大きな葬儀会館や、駐車場は必要なくなり、墓地も変革の時代だ。(樹木葬、散骨、等)

海洋葬

面白い時代が来たと、前向きに「メモリット」に変わる仕事を見つけようと思っているが、新しい考えが生まれる前に、何だか時代に飲み込まれてしまいそうだ。

 

追記:3月18日、日本銀行植田総裁(静岡県出身)が、小幅ながら17年振りに利上げに踏み切った。本来なら、円高・株安の方向に動く筈であったが、何でも想定通りには動かず、反対に動いている。(3月22日)

 

 

        記 ダボ・イトウ

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