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スペイン風邪 VOL.4 – NO.347

土屋医院

前回のブログで、亡くなったH.S君の事を書いたが(http://www.daiichi-printing.com/blog/11/4486/) 、彼と同級生時代の50年程前は、今と違って、ラブホテルという名称は未だ無かった。

「逆さクラゲ」とか言われていた旅館の休憩で、ぼちぼち「レンタルルーム」とか出来始めた時で、「貸席」とか言う名前がついていると、休憩出来る処、と言うわけだ。

然しながら、この貸席の言葉の始まりは、売春禁止法(S31年)が出来た時、プロの女性に部屋を貸している場所という意味で、その世界を指す事であったらしい。(即ち、岡場所)

言葉は、この様に最初の使われ方と意味をしっかり把握しておかないと、何となく解り難い方向に進んでしまう。

逆さクラゲマーク

世界史の年表を覚えた時、1918〜1919に世界的に大流行した「スペイン風邪」で、3000万人〜4000万人の人が亡くなったと習った。

この時は、知識が無くて、言葉だけで、

「風邪でこんなに人が死ぬなんて、当時は衛生状態や栄養状態が悪いんだなあ」

としか思っていなかったが、

名前はスペイン風邪でも、インフルエンザウィルスに依るパンデミックだった。

先程の話と同じで、言葉の語源を理解する事が、必要である。

今週21日、定期検診で通っている呉服町の土屋内科さんで、インフルエンザ予防接種を受けた。

土屋先生は素晴らしいとの事は「ボルト」(http://www.daiichi-printing.com/blog/07/4168/)で書いた事が有るが、この予防接種を受けて、ますます土屋先生の立派さに気付いた。

予防接種は他の病院でも何回か受けた事が有るが、注射後、「病院内で静かにしていて」と言う事くらい聞いた事が有るが、一時間後、先生が診察室から僕達の待っている処まで来て、

「様子は如何ですか?注射後の赤くなった箇所は心配ありません。何も変化が無かったら、お帰りになって結構です。今日はお風呂に入っても良いです。」

と、わざわざ皆に説明に来てくれて、様子を皆に聞いた。

本当に患者の為を思った先生だ。

土屋先生

 

 

近頃の言葉は、「医は算術」とか言われるが、

先生の姿を見て、本来の言葉、

『医は仁術』

を思い出した。

 

言葉の語源に戻って、気持ちの良い予防接種であった。

 

 

        記 ダボ・イトウ

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